2012年11月28日 (水)

ダイアログ・イン・ザ・ダーク/乙一

乙一センセイ、面白かったですが、音で聞くには怖すぎます・・・
栗山千秋さん、ごめんなさい。

ダイアログ・イン・ザ・ダーク(星海社朗読館) (星海社FICTIONS)
乙 一 釣巻 和 栗山 千明
4061388428

2012年2月26日 (日)

書き下ろし日本SFセレクション NOVA5

大森望責任編集。
新作書き下ろし中篇を8つ集めたSFアンソロジー。ここまできちんと「SF」と銘打たれたものを読むのって、すごく久しぶりな気がする。
小説よりも現実の方がよほどスリルとアドベンチャーに満ちた昨今、サイエンス・フィクションの行く道はなかなか大変だ。  

好みで星をつけるなら、「スペース金融道/宮内悠介」が星5つ。初めて読んだ作家さんだけれど、面白かった。これだからアンソロジーは楽しいね。
そしてその他の星取表。

ナイト・ブルーの記憶/上田早夕里  ****
愛は、こぼれるqの音色/図子慧  ***
凍て蝶/須賀しのぶ  ***
三階に止まる/石持浅海  ****
アサムラール/友成純一  *
スペース金融道/宮内悠介  *****
火星のプリンセス 続/東浩紀  ---
密使/伊坂幸太郎  ****

つまり石持浅海と伊坂幸太郎につられたわけですが、この人たちは期待通り面白かったです。
それから図子慧。私が季刊コバルトを読んでいた時代に、コバルト・ノベル大賞を受賞した方ですよ。受賞作が海の上で始まる話だったのを覚えてる(それしか覚えてない)。まだ書いていたとは、ちょっと嬉しい。
「火星のプリンセス」は続きモノの途中らしいので、今回はパス。前作を読む機会があったら続けて読むかもしれないけど、今のところ予定なし。

NOVA 5---書き下ろし日本SFコレクション (河出文庫)
東 浩紀 伊坂 幸太郎 石持 浅海 上田 早夕里 須賀 しのぶ 図子 慧 友成 純一 宮内 悠介 大森 望
4309410987

2012年2月18日 (土)

仙台ぐらし/伊坂幸太郎

ここまで売れている作家を好きだというのはもう気恥ずかしいが、伊坂幸太郎が好きだ。
伊坂幸太郎の作品の舞台はほとんどが仙台で、なぜなら伊坂幸太郎が仙台に住んでいるからだ。
関東出身の彼が専業作家になってからも仙台に住み続けているその訳は、きっとそこが好きだからなんだろう(本人がどこかで言っていたような気もするけれど、私の勝手な思い込みかもしれない。大人には色々事情がありましょうし、実際のところはわからない)。

そんな仙台に暮らす作家が、地元の出版社から出した、仙台を舞台にしたエッセイ集。
本人が苦手だと言っているエッセイだけれど、1冊目は面白かった。2冊目のこれだって、前半の10編はいつも通り面白い。タクシーの話、猫の話、喫茶店の話、ルンバの話、車の話。殺し屋も死神もしゃべるカカシも出てこない、いつも通りの世界のお話。電車の中なのに、何度か笑ってしまった。

ただ仙台の普通の暮らしは、2011年に大打撃を受けた。なので、後半は、その大打撃の最中、あるいは直後の話。電車の中なのに、何度か泣いてしまった。

最後に書き下ろし短編。作中に具体的な地名を出していないけれど、これは石巻を舞台にしたお話。ああ伊坂幸太郎だ。と、電車の中で安心する。

伊坂幸太郎さん、私も、楽しい話が読みたいです。

---
ネット本屋での取り扱いはBK1のみ。

2011年6月27日 (月)

欲ばりたい女たち/白石 まみ

32才の女が4人。

なんだまだまだ若いじゃん、と今なら思いもするけれど、実は女の人生には5年ごとにメモリがついていて、35のメモリはなかなか大きい。産むのか産まないのか、産めるのか産めないのか。いえいえ、40前後で出産している人もめずらしくはない昨今ですよ。わかってますわかってます、でも、自分の人生にコドモを存在させたいのかどうかは、年齢が上がるほど自分で判断しなくちゃならないでしょ。そもそも一人じゃ作れないし。

というようなことをつらつら考えてしまうお話です。年齢によって、立ち位置によって、楽しみポイントが違うんじゃなかろうか。30代って色々面倒なんだよね。

なんとなく「女たちのジハード 」を思い出したけれど、あれも読んだの20代の頃だったからなー、今読んだらだいぶ印象が違うのかもしれない。

帯コピーがなかなか素敵。「みんな手にしてるのに、なぜ私だけ。」
幸せは、人と比べるものではありません、と言われつつ自らにも言い聞かせつつ、それでもやっぱり思うことはあるのでね。特に私なんて基本属性卑屈だし。

20代女子は安心して、30代女子は警戒して、40代女子は諦観して読みましょう。

欲ばりたい女たち
白石 まみ
4344019873

2011年6月26日 (日)

津波てんでんこ-近代日本の津波史/山下文男

明治の三陸津波で集落の大半が亡くなった地域に生まれ、昭和の三陸大津波で一族のうち9人が亡くなる体験を持つ著者が、近代日本に起きた津波の被害を時代背景と共に記録し、体験と記憶の風化に伴う危機感の低下と、これより必ず来る地震及び津波への備えを記したもの。ちなみに2008年1月発刊。

言及された8つの津波は、明治以降に発生し、死者が100名を越えているものとのこと。

1896年 6月15日 明治三陸大津波
1923年 9月 1日 関東大地震津波
1933年 3月 3日 昭和三陸津波
1944年12月 7日 東南海地震津波
1946年12月21日 南海地震津波
1960年 5月23日 昭和チリ津波
1983年 5月26日 日本海中部地震津波
1993年 7月12日 北海道南西沖地震津波

日本に生まれ育った大半の人は、震度3くらいの地震ならもう慣れっこである。それは発生頻度が一番の理由だけれども、子どもの頃から強制的に参加させられている避難訓練の影響も多分大きい。年に一度の訓練日には机の下にもぐり、普段は全く使わない防災頭巾をかぶったり、ハンカチで手を押さえて階段を下ったりする。真剣な子なんてほとんどいないが、「地震が起きたら」という仮定が日常にあるのとないのでは大違いである。

私の職場は外国人が多いのだが、311の地震のときの彼らの動揺レベルは、やはり私たちとは異なっていた(対放射能対策でも温度差があることを知るのは数日後)。

それでも内陸に育った私は対津波の防災訓練をしたことはないし、この本を読むまで関東大震災の震源が相模湾であることすら知らなかった。相模湾。ちなみに我が家は神奈川県にある(海沿いではない)。私の中の関東大震災は「はいからさんが通る」で構成されているのである。

 

以下引用(太字及びリンクは私)。

津波の恐ろしさは、そのスピードとともに、波そのものの破壊力にある。
津波は、海底地震に伴う地殻の急激な上下運動によって、海水が持ち上げられたり吸い込まれたりして発生する波であるから、譬えて言うなら、海底から泥や砂を巻き上げながら黒い濁流、巨大な鉄砲水のようになって海ごと走って来る。だから津波は泥水のような、まるで汚い色をしている。(中略)津波をメカニズムを初めて解明した今村明恒博士などは、津波は陸地への一時的な「海の移動」であると説明して、普通の風浪との違いを強調している。

引用終わり。

著者は語る。堤防をはじめとしたハードの対策はもちろん大切だが、いざ津波が発生したときにどうするか、日ごろから対策を立て、訓練することが大切である。
大津波は一度起きると被害が甚大な割に、発生スパンが長い。幸運なことではあるが、それが原因で記憶が風化し、伝承が歪曲し、前回の体験を次回に生かすことができないことが多々あるのだと。

機敏に早く避難することこそが究極の津波防災である。

という斎藤徳実岩手大学教授の言葉に、筆者は「蓋し名言」と言いつつ補足を加えている。

「早く」には2通りの意味がある。
(1)まごまごせずに早く逃げろ。貴重品や身の回りのものを準備している暇はない。
(2)全速力で逃げろ。できるだけ速く走れ。

この国に暮らす限り地震からは逃れられず、地震が起きる限り津波は発生する。もしかしたら海沿いへの旅行中に地震が起きるかもしれない。津波は日本海側でも起きているし、残念ながら地球の裏側からでも届いてしまう。

全国の小学校の防災訓練には、津波対策も加えたらどうでしょう。

津波てんでんこ―近代日本の津波史

山下 文男

4406051147

2011年5月 8日 (日)

謎解きはディナーのあとで/東川篤哉

(笑) ←感想。

読みたい人、貸しますよ~。

---
(追記)
いや、ほどほどに面白いです。
本屋大賞受賞は違和感があるけど。

謎解きはディナーのあとで
東川 篤哉
409386280X

2011年4月17日 (日)

箱庭図書館/乙一

シロートさんがまとめきれなかったお話を、乙一センセイがリメイクしちゃいましょう、という企画により出来上がった短編集。

「GOTH」っぽいのがあったり「しあわせは子猫のかたち」っぽいのがあったり、なかなか多彩で面白かった。「青春絶縁体」が一番好みです。

でも、潮音さん、そんなことやってたら、絶対あなたどこかで死にます。

箱庭図書館
乙一
4087713865

2011年4月11日 (月)

フィッシュストーリー/伊坂幸太郎

泥棒の黒澤サンが好きなので。出番が多くてなによりです。でも、一番好きだったのは、表題作「フィッシュストーリー」。

ところでこれ、私の本棚に単行本と文庫が両方あって。出版時系列から見るに、「陽気なギャングの日常と襲撃」より後に出た伊坂本、私あんまり読んでない。というか、「あるキング」しか読んでない。でも大体、本棚にはある。自分でも何を読んだかわからなくなっちゃって、文庫が出たら買っちゃったものと思われる。

あーあ、ゴールデンスランバーも文庫が出ちゃったし。

フィッシュストーリー (新潮文庫)
伊坂 幸太郎
4101250243

2011年4月 8日 (金)

KAGEROU/齋藤智裕

喝采するほど面白い話じゃないけど、罵倒するほどつまらない話ではない。

KAGEROU
齋藤 智裕
459112245X

2011年4月 5日 (火)

県庁おもてなし課/有川浩

高知県庁を舞台にしたフィクション。
だ、けれども、「おもてなし課」は高知県庁に実在するらしい。

NHKの朝ドラになりそうなお話。

面白かったです。

県庁おもてなし課
有川 浩
4048741829

«歌うクジラ(上下)/村上龍

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