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2005年11月

2005年11月26日 (土)

白洲正子自伝/白洲正子

白洲夫妻の関連書籍を読んでいても、飢えた話、窮した話が全く出てこない。実家が破産したはずなのに高級外車(当時日本に3台しかないランチア)に乗ってたりする。時は戦中戦後。一体どこの世界の話なの。

しかし、次郎さんちは言ってみれば成金なのだが、奥さんちは正真正銘の華族なのであった。芸術を「観る」目は、そういう環境の人が一番育つのかもしれない。お嬢様らしからぬさばけた文体を含めて、読み物としてなかなか面白い。

夫婦ともに最期は「葬式不要、戒名不要」。まことにもって潔い。

白洲正子自伝

2005年11月24日 (木)

風の男 白洲次郎/青柳 恵介

戦後、GHQに「従順ならざる唯一の日本人」と言わしめた男。なぜ、なぜ、なぜを繰り返す「Mr.Why」。あの時代に180を超える身長。完璧なクイーンズイングリッシュ。口癖は「プリンシプル」。関連する書籍を一気に読んだので、どれがどこに書かれていたのかわからなくなってしまったけど、エピソードに事欠かない人である。話半分にとるとしてもかなりカッコいい。だって強い者に強く、弱い者に優しい。

私が一番好きなのは、「『すみません』じゃなくて、『ありがとう』。"Say thank you"」

風の男 白洲次郎

2005年11月 5日 (土)

生協の白石さん/白石 昌則

白石昌則と東京農工大学の学生の皆さんによる共著。

笑える。久しぶりに、電車で読めない本。本気でふき出した。

最近多くなった、インターネットから飛び出した本。職場で色んな人に読ませ(字も少ないしすぐ読める!)、「どれが面白かったか」大会をしたらけっこう票が分かれ、自分と笑いのツボが似てる人と違う人が認識できて楽しかった。

全体を通じて面白いけど、「最後に」で白石さんが奥さんに贈っている言葉が実は私は一番好き。ぜひそこまで読んで。

生協の白石さん

2005年11月 3日 (木)

半落ち/横山秀夫

面白かったしかなり泣けた。私は。でも、そういうものは個人の感情で、大衆に一般化できないと思っているので、「全然泣けない」とか「つまらない」という人がいても別にどうとも思わない。そういう意味では、左の画像の帯にも書いてあり、とてもよく使われる「日本中が震えた」というコピーはとても嫌いだ。

だから林真理子も、「私はこういうオチは認められない」くらいでやめとけば、別に問題なかったのに。おかげではもともと好きな作家じゃなかった彼女が、すっかり嫌いになっちゃったじゃないか。あくまで私情。

※「半落ち」をめぐる直木賞騒動は、ネットなどですぐに調べられますが、未読でさらに今後読む予定がある人は、絶対にまずは本作を読んでから調べることを勧めます。順番を間違えると、作品の面白さが半減する可能性大。ネタばれってヤツです。

半落ち

2005年11月 2日 (水)

なみだ特捜班におまかせ!―サイコセラピスト探偵 波田煌子/鯨統一郎

波田煌子モノ2作目。一作目はこっち
自分的にはこれの敗者復活戦。安楽椅子探偵モノが一番得意なんだろうなぁ、と思わせる。でもやっぱいまいち。主人公が意味もなく(いや、あるけど)真相に達するのはお約束だから気にならないけど、一人称を担当するボクがしょうもなさすぎませんかね。1作目もそうだったけど、あんまり気にならなかったなぁ。。。

まだまだ続きそうなので、次回に期待。

なみだ特捜班におまかせ!―サイコセラピスト探偵 波田煌子

2005年11月 1日 (火)

あきらめのよい相談者/剣持鷹士

主人公は駆け出し弁護士、探偵はその友人。安楽椅子探偵好きにはたまらない作品だけど、調べた限りではこの作者、これ一作しか発表していないようで。現役弁護士らしいので、仕方ないか。

競作五十円玉二十枚の謎」の執筆者の一人だった。「池袋の本屋に毎週五十円玉二十枚を千円札に両替しにくる男がいる。さてその理由は?」という作家の若竹七海の実体験をもとにしたお題に対して、プロとアマチュアが作品を書くというもの。読んだのが大分前なのでよく覚えてないのだが、プロよりアマの作品の方が面白かったような。

そういえば若竹七海の新刊もしばらくお目にかかっていない。そして「五十円玉~」の舞台になった芳林堂は、いまやもうない。

あきらめのよい相談者

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