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2011年2月

2011年2月28日 (月)

第六の大罪 伊集院大介の飽食/栗本薫

久しぶりに伊集院大介。どのくらい久しぶりかというと、コレ以来。どうもこのときに、ちょっと心が離れてしまったらしい。

その間に作者も亡くなってしまい、もう新作は読めないんだなぁと思ったら切なくなって、未読をちょこちょこ揃えている。

七つの大罪の6つ目は「暴食」。ということで、食に関する短編が4つ。ワトソン役はアトム君。

謎解きに重きがおかれていないのは最近の傾向だったけれど、何より「時代との乖離」が感じられない昔ながらの伊集院大介話で、それが大変嬉しかった。

第六の大罪 伊集院大介の飽食 (講談社文庫)
栗本 薫
406276198X

2011年2月25日 (金)

死者のための音楽/山白朝子

怪談集よいうより奇譚集。何やら不思議な話が7編。

7編が7編、異なるテイストで、それぞれが面白かったけれど、井戸を下りる、黄金工場、鳥とファロッキーズ現象について、が特に好きでした。

そして帯。

「これは愛の短編集だ。 --乙一」

・・・・確かにそうですが。とりあえず名前はなんでもいいので、私はいつでも新作を楽しみに待ってます、乙一センセイ。

山白朝子短篇集 死者のための音楽 (幽ブックス)
山白 朝子
4840120927

2011年2月24日 (木)

ポリス猫DCの事件簿/若竹七海

葉崎市の対岸にある、猫島が舞台の連作短編集。

葉崎市とはこの作者が作った架空の町で、神奈川県の海沿いにある。何度も舞台になっているので、これまでの登場人物が、知らなくても全く問題ない程度にさらっと出てきたりする。

猫島はその名の通り猫だらけの島で、臨時派出所にも人間が一人に猫が一匹。その猫がポリス猫DC。DCと人間のおまわりさんである七瀬くんが巻き込まれる島内の事件簿。

もともと好きな作者なのだけれど、しかも長編より連作短編の方が私の好みに合っている傾向があるので、今回も楽しかった。

中でも「ポリス猫DCと女王陛下の秘密」の終わり方が大好きです。

ポリス猫DCの事件簿
若竹 七海
4334927424

2011年2月22日 (火)

シアター!〈2〉/有川浩

こちらの続編。

期日までに返せなかったら劇団解散、という条件で兄からお金を借りた弟(劇団主宰)と、その劇団員による2年間限定借金返済タイムトライアル。順調に稼いでおります。が、ゴールはまだです、劇団シアター・フラッグ。

相変わらず兄ちゃんデキすぎ、弟ダメすぎ(笑)。とはいえ今回は劇団員寄りの話が中心。春川兄弟あまり出てきまへん。前作もマイ有川ランキングの上位にいたけれど、純粋に楽しくて好きです、この話。次で完結する予定らしい。

お芝居として一番観てみたいのは、一作目の「掃きだめトレジャー」だけど、今回の「走れ、ボート部」も面白そうだった。

シアター!〈2〉 (メディアワークス文庫)
有川 浩
4048702807

2011年2月18日 (金)

心のなかの冷たい何か/若竹七海

ぼくのミステリな日常」で社内報を作っていた「若竹七海」さんが、会社を「悪夢のような出来事」により退職して、無職になった直後に巻き込まれた連続自殺(?)事件。あ、また主役が無職?2部構成の、前半の方が面白かったです。

あとがきより引用。

(前略)なんで登場人物はケータイ持ってないの?なんでワープロなの?なんで手記をわざわざ郵便で送るの?クリスマス・イブはカップルで過ごすって誰が決めたの?お茶くみって何?なんでみんな遠慮もなくぱかぱか煙草吸ってんの?

なぜなら1990年に書かれた話だから。それはバブル経済のエピローグ期。

解説より引用。

(前略)若竹七海はそういった「国民総楽観主義」の空気に胡散臭さを感じ、「それなら、暗い話でも書いてやろうじゃないか」と思い、本作を執筆したという。

ストーカーやら毒殺やらがすっかりメジャーになってしまった今、作者自らが「現実に追い越されてしまった小説」と言っているけれど、確かに騒いで浮かれて右肩上がりの時代にこれを読んだら、今の倍は怖かろう。そう、最近はコージーばかりで忘れそうになるけど(そしてこの人のコージーは大好きなのだけど)、この作者の持ち味は「毒」。

勧善懲悪のハッピーエンドをこよなく愛する私なのに、なぜかこの人の作品は好きで長らく作家追い。これは気づいたら絶版になっていた片方で、あとは「水上音楽堂の冒険」を残すのみ。こちらの文庫化もぜひ。

心のなかの冷たい何か (創元推理文庫)
若竹 七海
4488417027

2011年2月12日 (土)

プラスマイナスゼロ/若竹七海

葉崎が舞台のコージーミステリー。2008年に出た単行本の文庫化。

あら早いわね、とスルーしていたら、文庫化に際して書き下ろしが加えられていた。最近、こういうの多いなぁ。加筆修正とか全面改稿とか。改稿して前より面白くなるかどうかは置いといて、変わったら読みなくなるのが人情、かどうかは知らないが私は読みたい。

ので読みました。

書き下ろしは最終話の「卒業旅行」。お話としては地味だけど、学校が舞台の話だから、最終話にこれはなかなかよろし。でもこの一話に588円。

ポプラ社は私に感謝していただきたい。

プラスマイナスゼロ (ポプラ文庫ピュアフル)
若竹 七海
4591121364

2011年2月10日 (木)

百瀬、こっちを向いて/中田永一

短編が4編。

表題作「百瀬、こっちを向いて」は「I LOVE YOU」、続く「なみうちぎわ」は「LOVE or LIKE」がそれぞれ初出。「百瀬、こっちを向いて」と「小梅が通る」が推しです。

LOVE or LIKE」よりも、本書の方が全体として面白かったような気がするけど、それよりその前に読み直した「I LOVE YOU」の方が楽しかったと思いきや、「吉祥寺の朝比奈くん」がその上を行く。

百瀬、こっちを向いて。 (祥伝社文庫)
中田 永一
439633608X

2011年2月 8日 (火)

LOVE or LIKE

オーダーを少々変えて「I LOVE YOU」 再び。

6打数3安打、打率.500。(ヒットは太字)

石田衣良、中田永一、中村航、本多孝好、間伏修三、山本幸久

まぁつまりなんだ、つまりこの3人が好きなんでしょ、と言われたらその通りです。

どうでもいいことですが、私のLOVEとLIKEの区分けはこんな感じ

LOVE or LIKE (祥伝社文庫 ん 1-45)
石田衣良/中田永一/中村航/本多孝好/真伏修三/山本幸久
4396334494

2011年2月 6日 (日)

吉祥寺の朝日奈くん/中田永一

ズバリとは言ってないけど、95%くらいの告白をご本人がされている。中田永一と乙一は同一自分物だそうだ。例えばそれが嘘だったとしても、新刊新刊新刊とつぶやき続けた私としては、読んでない物語があるのは嬉しい。

ので読む。

あぁ確かに同一人物かも。

短編が5つ。かっこいい男の子と変態の話。というのは嘘だけど、どっちもよく出てきた気がする。とにかく全部面白かった。

ど真ん中に来たのは「ラクガキをめぐる冒険」と「三角形はこわさないでおく」。

巻末の作者略歴。「2005年、恋愛アンソロジー『I LOVE YOU』に参加」。あれ、それはこれでは?

別名でもやっぱり好きでした

恋愛小説らしく、告白してみました。

(後日追記)
カミングアウト100%

吉祥寺の朝日奈くん
中田 永一
4396633300

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