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2011年2月18日 (金)

心のなかの冷たい何か/若竹七海

ぼくのミステリな日常」で社内報を作っていた「若竹七海」さんが、会社を「悪夢のような出来事」により退職して、無職になった直後に巻き込まれた連続自殺(?)事件。あ、また主役が無職?2部構成の、前半の方が面白かったです。

あとがきより引用。

(前略)なんで登場人物はケータイ持ってないの?なんでワープロなの?なんで手記をわざわざ郵便で送るの?クリスマス・イブはカップルで過ごすって誰が決めたの?お茶くみって何?なんでみんな遠慮もなくぱかぱか煙草吸ってんの?

なぜなら1990年に書かれた話だから。それはバブル経済のエピローグ期。

解説より引用。

(前略)若竹七海はそういった「国民総楽観主義」の空気に胡散臭さを感じ、「それなら、暗い話でも書いてやろうじゃないか」と思い、本作を執筆したという。

ストーカーやら毒殺やらがすっかりメジャーになってしまった今、作者自らが「現実に追い越されてしまった小説」と言っているけれど、確かに騒いで浮かれて右肩上がりの時代にこれを読んだら、今の倍は怖かろう。そう、最近はコージーばかりで忘れそうになるけど(そしてこの人のコージーは大好きなのだけど)、この作者の持ち味は「毒」。

勧善懲悪のハッピーエンドをこよなく愛する私なのに、なぜかこの人の作品は好きで長らく作家追い。これは気づいたら絶版になっていた片方で、あとは「水上音楽堂の冒険」を残すのみ。こちらの文庫化もぜひ。

心のなかの冷たい何か (創元推理文庫)
若竹 七海
4488417027

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