[き]北森鴻

2011年3月16日 (水)

ちあき電脳探偵社/北森鴻

昨年急逝した著者が、初期に書いたジュブナイル。1990年代に、小学館「小学三年生」に連載されたもの。

子ども向けか否かというのは、文章が不必要に読みにくくないかとか、ルビが振ってあるかとかで判断されるもので、ストーリーがつまらなければ年齢など関係なく誰も読まん。

というのは当然のことであって、そういう意味でこちら、「シンプル」だけど「退屈な」ストーリーでは全然ないので大満足。

節電生活の寒さ対策に、お風呂の中で読みきった。読み終わったら若干お湯が冷めてたけど。

ちあき電脳探偵社 (PHP文芸文庫)
北森 鴻
4569675964

2010年11月22日 (月)

なぜ絵版師に頼まなかったのか/北森 鴻

御一新の直後、松山出身の少年が、東京に出てきて東京大学予備門に通う。そ、それは、坂の上の雲!ではないです。あらかじめ。

明治政府によって招聘された雇われ外国人の一人、ベルツ氏のお世話係をすることになった葛城冬馬を視点にしたミステリ。御一新後にも関わらず冬馬くんは髷姿。そ、それは正岡子規!ではないです。あらかじめ。

どこまで実話を反映しているかはわからないけど、ベルツ氏は実在の人物なんですね。日本に愛情を持ちつつも急激に西洋化していく様子には危惧を覚えていた、というところは本当のようです。

今年急逝されたこの作者の未読本はまだ残っているのだけど、ゆっくり大事に読んで行こうかと。

なぜ絵版師に頼まなかったのか (光文社文庫)
北森 鴻
4334748538

一応、参考(笑)。内容忘れた。また読むか。

なぜ、エヴァンズに頼まなかったのか? (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)
アガサ クリスティー Agatha Christie
4151300783

2010年1月30日 (土)

花の下にて春死なむ/北森鴻

作者の訃報の衝撃に再読。ワタシは「連作短編」という形式が大好きなので、この人を見つけたときは本当に本当に嬉しかった。著作群の中でも本書に始まる香菜里屋モノが一番のお気に入り。

三軒茶屋にある隠れビアバーの香菜里屋(かなりや)に集うお客とマスターが登場人物。探偵役はマスター。もともと北森作品は、ほとんどの作品においしそうな食べ物が沢山出てくるけれども、舞台が飲食店なので更に倍。おいしそうなものに出会いたかったら池波正太郎か北森鴻。

このシリーズ一作目は6短編。連作短編なので、一冊でゆるやかに一作品になっているけれど、バラ売りするならワタシのお勧めは「終の棲み家」。続いて表題作「花の下にて春死なむ」。

このシリーズは「桜宵」「螢坂」と続いて、その次の「香菜里屋を知っていますか」でマスターが店を閉める。このまま終わりのつもりだったのかもしれないし、続編を考えていたのかもしれない。どちらだったとしても、もう新作が出ることはない。大変失礼な言い方だけれども、作家が亡くなるってそういうことだと思う。
手元にあるのは講談社文庫の初版だった。2001年12月発行。10年経ってない。今年はまだ花も咲いてないし、如月にもなってない。48歳。本当に早い。本当に残念。

4062733277 花の下にて春死なむ (講談社文庫)
講談社 2001-12

by G-Tools

2005年9月 1日 (木)

触身仏―蓮丈那智フィールドファイルⅡ/北森鴻

「蓮丈那智フィールドファイルⅠ」、おお、シリーズものの1作目か、と思ったら見間違いだった。Ⅱから先に読んでしまった。不覚。「民俗学ミステリ」と呼ばれているらしい。
民俗学の助教授をホームズにすえるからには、それらしいことをしゃべらせなければいけないわけで、自分も好きじゃないと書けない話だなぁ、と感心する。民俗学・考古学などが好きな人とか、京極堂の長語りを楽しんで読める人は、より面白いと思う。でもやっぱりワトソン役は、古今東西、こういう性格になってしまうわけですね。
この人の書くお話は、食べ物がほんとにおいしそうなのだが、今回はそういう要素は一切なし。
遡って一作目の「凶笑面―蓮丈那智フィールドファイルⅠ」を読んだが、結論としては「どちからか読んでもよし」。

触身仏

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